17.04.16 テラスマイル 創業4年目を迎えました。

(2017.4.16 更新 随時修正・追記)

2017年4月15日にテラスマイルが創業してから丸3年、4年目を迎えました。

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前職を退職してから3年半、会社登記してから4年を迎えられたことは、妻や株主の方々、そして側にいて頂ける農業者、行政・自治体・大学関係者をはじめ、多くの方の支えがあったからであり、経営者として経験値を積み重ねる様々な過程を見守って頂けたこと、深く感謝しております。

この3年間は、それまで14年歩んできた「サラリーマン」という社会人の経験が、非常に恵まれた環境だったことを痛感するとともに、軽い気持ちで「経営者」というチャレンジをしたことの人としての甘さを様々な経験を通じて勉強させて頂く時間だったと振り返ります。

やってみて分かることがたくさんありました。自らが仮説を立て、活動して考えて経験し、その経験から来る肌感覚を舵取りでは信じるようになりました。いい意味で自分と向き合う時間が増え、人に依存しなくなったと思います。

10年以上前に飲み会でワインが開けられなかったり、上司のクレジットカードのサインを代わりにしようとしたりと、俗にいう『世間知らず』で恥ずかしい思い出がありました。創業し経営者になってからの3年間は、ひと・もの・かねの全てで、そのような経験の連続でした。MBAという学問は使わなければ溶けて消えてしまうことを肌で認識しました。

例えば、”ひと”では、給与をもらっていた側から、支払う側に代わり、採用から退出までのプロセスで自分が何一つ身についていなかったことを知りました。”もの”では、サービスがどのように出来て、誰に価値を提供するものなのか、これが定まるまでに試行錯誤の日々でした。”かね”では、資金繰りや月次の貯金通帳という胃がギュッとつかまれる経験をしながら、資金調達の様々な過程や、大企業との事業提携、企業が経済価値を出すために大切なことを身につけさせていただきました。

創業1年目でIBM BlueHUBを通じてスタートアッププログラムを経験し、その後の様々なビジネスプランコンテストを通じてピッチスキルを上げられたことも良い経験でした。あらゆるビジネスの可能性、ビジネスモデルを探れたことで、今のぶれない軸へと繋がっています。

2年目から3年目に苦しんだことが「ビジネスづくり」でした。私たちの業界が”農業”と”地域”と”自治体”という、回るまでに時間を要する3つの歯車を持っていたことも理由の一つかもしれません。都会の軸の周り方とは軸の素材が大きく違いました。

ただ、多くの方からチャンスを頂き、4年目を迎え、その3つの歯車が「経験値」「想い」「人の繋がり」という3つの潤滑油によって少しずつ回るようになりました。それがテラスマイルの模倣し難い競争優位となっています。

グロービスやソフトバンクアカデミアで『定石』を事前に学べたことも運が良かったと思います。経営は「経験*センス*運気」。定石は中身のない鉄製の引き出しのようなもので、センスがなかった私の補完になりました。祖父や本家が自分で事業を立ち上げていたので、血統(素養)は少しはあったのかもしれませんが、昔から身につけるまでには時間がかかるほうだったので、定石は情報整理や即時対応力を補ってくれました。

経営者になってから「運気」を大切にするようになりました。良い運気が巡る経営を今後も心がけていきたいと思います。

<4年目のテラスマイル>

テラスマイル Facebook

4年目のテラスマイルは、一つのことに集中します。それは「カイゼンラボの立ち上げ」です。データを活用し、農業者や地域の「経営カイゼン」「作業カイゼン」「設備カイゼン」を行うこのラボを立ち上げることに全力を注ぎます。カイゼンラボにて大きく3つのことを行います。

昨年、様々な地方創生プロジェクトを通じて、自治体が産地戦略を考えるための産地分析・経営シミュレーションを行ってきました。第一四半期でこのデータベース化を行い、市町村の方が地域の作戦を考える際の基盤を整えます。4期目以降も自治体の方々とのプロジェクト(農業経営力強化、ICT/IoT推進)を中心に進め、tableau(以下 分析例)、テラレポート、Agryeelなどを活用し、次期政策や事業を推進していきます。

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テラレポート ソフトバンク・テクノロジー社

アグリエール サンフォーユー社

農業者の方々へは、ミラサポによる特定先への支援と、株式会社エムスクエア・ラボを通じた補助事業にてご支援を行ってまいります。カイゼンラボが少数精鋭組織のため、お受けできる件数は限られますが、支援先を限定することで質の低下を防ぎ、データの利活用に特化することで、支援価値を高めていきます。

二つめは、農林水産省 人工知能未来農業創造プロジェクトを通じて開発した経営予測システム「System KC」の実証と展開です。今までの弊社のコンサルティングでは、農業者から頂いた様々なデータの加工と整形に時間を要し、課題となっていました。KCでは、データ整形の手間を自動化することで分析に注力することが可能になります。

KCは既に既存業務の移行を終え、4月より稼働しました。夏まで(今シーズン終了まで)に九州の複数の営農集団とともに実証を進め、夏以降(来シーズン)はカイゼンツールとして、九州の多くの普及センターや営農指導員の方に使って頂き、データ営農支援の底上げに寄与することを考えております。

三つめは中長期的な研究開発として、ものづくりの企業数社とハードとソフトを組み合わせたサービスを時間をかけて開発していきます。この業界に携わって6年経ち、農業が歩んできた歴史観においては、ハードウェアを利活用するためのツールがICTという結論に達しました。(株)エムスクエア・ラボというハードウェアに通じたパートナーと組むことで、日本のお家芸である”ものづくり”と技術を付加したサービスを、アジア展開を見据えて、今後研究開発していきます。

最後に、3年間活動した経験をもとに、テラスマイルは今後の経営を進める組織へと変更しました。私は現場の自治体プロジェクトと農業者のカイゼンプロジェクト、そして様々な研究開発に注力し、今のスタートアップやアグリビジネスの流れが、もし止まったとしても、特化した技術と提供価値で生き残っていく会社づくりを行います。

広報や人との繋がりを中心に活動する面は妻の生駒久美子にサポート頂きます。カイゼンラボの事業企画やプロモーション活動、営業活動を(株)エムスクエア・ラボの加藤百合子さんに、そして高い視座でのアドバイスやメンタルサポートを(有)一平 九州パンケーキの村岡浩司さんに、引き続きサポート頂きます。新たに監査役として、私が地域活動事業家として尊敬し目標としている、(株)ヤチヨ 鈴木孝博さんにお力をお借りすることになりました。深く感謝いたします。この5名で、今後のテラスマイルを運営してまいります。

5月22日より本社事務所を構える MUKASA-HUBがいよいよオープンします。宮崎と静岡・福岡が当面の拠点となります。データを表に構えながらも、「伝統」や「文化」や、「母の味・食」を大切にする会社として歩んでいきたいと思います。

今後とも、宜しくお願い致します。

テラスマイル株式会社 代表取締役 生駒祐一